「天才ダ・ヴィンチ 伝説の巨大壁画発見!」
昨年5月、イタリア文化庁は、レオナルド・ダビンチの幻の作品が現存すると発表。ダビンチ作品の集大成といわれる、壁画「アンギアリの戦い」だ。4月29日放送、日本テレビ系「天才ダ・ヴィンチ 伝説の巨大壁画発見!」(後7・0)では、女優の山口智子と作家の荒俣宏がイタリアを訪れ、フィレンツェのベッキオ宮殿の大広間に眠る「アンギアリの戦い」の実像に迫る。
戦争の残虐さを描いたこの壁画は16世紀半ば、宮殿の改装の際、破壊されたと伝えられてきた。現在、広間にはルネサンス後期の画家・バザーリの壁画が飾られているが、その裏側に「アンギアリの戦い」が隠されていることが、美術解析学者のマウリツィオ・セラチーニ博士の30年以上に及ぶ調査で明らかになった。調査を始めた1975年、博士がバザーリの壁画に小さく書き込まれた「CERCA TROVA(探せ、さらば見つからん)」という文字を発見したことがきっかけだった。
イタリア文化庁とフィレンツェ市は、年内中に壁画をよみがえらせようとプロジェクトを進めている。それに先駆け、番組では世界中に散在する壁画の模写をジグソーパズルのように組み合わせ、ダビンチの手稿の中の記述を参考にして、色彩、構図を推測し、CGで壁画を再現する。
セラチーニ博士の調査に同行した山口は「プロジェクトチームは絶対に壁画があると信じ、最高の技術を惜しみなく駆使しています。彼らの調査活動を間近で見ることができ、有意義な旅となりました。普通の人と同じように悩み、人の何十倍も努力したダビンチの人間性を知ることができたのは、私にとっての新発見」と、今回の旅を振り返る。
荒俣も「これをしのぐ発見は21世紀内にはないのではないか。それくらいのインパクトがある」と、興奮気味に語っている。